親御さんは、お子さんの成長を日々感じられていると思います。くびがすわり、寝返りができるようになり、おすわり・ハイハイからつかまり立ち、つたい歩き、ひとり立ち、というように乳児期の成長は驚くべきスピードで進んでいきます。
クリニックでは、「ベッドから落ちて頭を打ちました」や「つかまり立ちからころんで後頭部を打撲して・・・」とご心配なさって来院される方もしばしばいらっしゃいます。
診察では、本人の全体的な様子や打撲したと思われる部位の診察、神経学的に異常が出ていないかなど拝見いたします。ほとんどの場合、事なきを得ますが、その後の経過観察が重要なこともお伝えしています。
お子さんの目線で、お住まいの中をいまいちど見てみましょう。
・寝返りをするようになったら、ソファーや柵のないベッド、親御さんのベッドにひとりにすることはやめましょう。寝ているからとソファーやベッドに置いたところ、いつの間にか目を覚ましてゴロン、ゴツン(転落)。
・つかまり立ちがはじまったら、机の角や突起物にカバーを装着するなどしましょう(打撲・転倒)。
・こどもの口の大きさ(直径)は、約4cmです。これより小さいものは、間違って飲み込む恐れがありますので、気をつけて管理しましょう(誤飲・誤嚥)。
・・・などなど枚挙にいとまがありませんが、実は「つかまり立ちができるようになったら、こうしよう」では遅いこともあります。お子さんは日々成長していますので、「昨日できなかったことが、今日できている」わけです。事故予防は、先回り・先取りして行っていくことが大切ですね。