先日の新聞記事から紹介します。
大阪府立成人病センターの研究グループの調査研究で、「親が禁煙すればこどもの喘息が重症化するのを防げる」ことが明らかになったことが報告されました。小児喘息と親の喫煙の関係はこれまでにも指摘されていましたが、禁煙の予防効果が具体的に示されたのは初めてということです。
調査では、2001年生まれの子ども4万3千人を対象に、生後半年時点の親の喫煙状況と、8歳までの喘息による入院の経験を、3つの年齢層で調べました。喫煙以外の要因を除いた上で、両親が室内で吸う子が喘息で入院する確率は、両親がたばこを吸わない子に比べて、①生後半年~2歳半で1・54倍、②2歳半~4歳半で1・43倍、③4歳半~8歳で1・72倍になりました。研究グループの考察では、調査結果を日本全体に当てはめると、両親とも禁煙すれば、少なくとも喘息の入院の 8~18%は減らせる、ということでした。
また喫煙は、喘息だけでなく、RSウイルス感染症(気管支炎)の悪化要因としても知られています。
なかなかご自分のために禁煙するのは難しいと思われる方も、「お子さんやお孫さんのために」禁煙しましょう。