先天性股関節脱臼。抱っこの仕方も関係してきます。

先天性股関節脱臼は、お股(また)の付け根の関節が外れる病気です。1000人に1~3人という頻度ですが、抱っこの仕方やおむつの当て方などに注意することで発生を予防し、悪化を防ぐこともできます。両脚が十分に曲がったM字型開脚で自由に脚を動かせるのが理想で、抱っこのときは両脚がM字型になる、いわゆるコアラ抱っこが望ましいです(下記、公開資料の予防パンフレットをご参照ください)。

また先天性とはいっても、お子さん個々のからだの柔軟性も手伝い、生後初期には診断が難しい場合もあります。生後2~4カ月ころの乳児健診で発見されることもあります。

脚の開き具合もそうですが、大腿の大きいしわの左右差や、ご家族ご親戚に股関節のご病気の方がいらっしゃらないか(家族歴)、骨盤位での出生(逆子)、といったことにも注意しましょう。

気になる点がございましたら、かかりつけの先生や整形外科に相談しましょう。

下記の「小児整形外科学会 公開資料」のページの中の「先天性股関節脱臼予防パンフレット」をご参照ください(当院にも院内掲示、配布用資料をご準備しております)。

http://www.jpoa.org/%E5%85%AC%E9%96%8B%E8%B3%87%E6%96%99/