受験シーズンが近づき、「この時期だけは絶対にインフルエンザにかかれない」という切実な思いを抱えている方も多いのではないでしょうか。ワクチンは接種したけれど、それでも不安が残る。そんな中で注目を集めているのが、インフルエンザの「予防薬」です。
特に最近話題になっているのが「フルミスト」という予防薬。でも、「フルミストって一体何?」「本当に効果があるの?」「どこで受けられるの?」といった疑問をお持ちかもしれません。
この記事では、そんなフルミストについて詳しく解説し、最後には受験直前でも効果のある「インフルエンザ予防薬」についてもご紹介します。これを読めば、あなたのインフルエンザ対策がより確実なものになるはずです。
フルミストは注射しない「鼻スプレー式」のインフルエンザ予防薬
フルミストは、経鼻弱毒生インフルエンザワクチンで、鼻腔内に噴霧するタイプのワクチンのため、針穿刺の必要がなく、注射部位反応もないという画期的な予防薬です。
2023年3月に製造販売承認を取得し、2024年8月に3価(A型2種、B型1種)ワクチンとして製造販売承認事項一部変更承認を取得したことで、ついに日本でも正式に使用できるようになりました。
フルミストの基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| ワクチンタイプ | 弱毒生ワクチン(生きたウイルスを使用) |
| 接種方法 | 鼻腔内に0.2mL(左右0.1mLずつ)を噴霧 |
| 対象年齢 | 2歳以上19歳未満 |
| 接種回数 | 1シーズンにつき1回 |
| 効果持続期間 | 約1年(1シーズン) |
なぜフルミストが注目されるのか?従来のワクチンとの違い
従来のインフルエンザワクチンは「不活化ワクチン」と呼ばれ、死んだウイルスを注射で体内に入れるものでした。一方、フルミストは生きたウイルスを使った「生ワクチン」です。
フルミストの特徴的なメリット
1. 注射の痛みがない
フルミストは、両鼻に合計0.2ml(片側0.1mlずつ)生ワクチンの入った薬液を噴霧するだけなので、接種時の痛みがないのが最大の特徴です。注射が苦手な方にとっては革命的な選択肢と言えるでしょう。
2. より自然に近い免疫を獲得
フルミストは点鼻投与後に弱毒ウイルスが鼻咽頭の粘膜に感染を起こすので、血中にウイルス中和抗体であるIgG抗体を形成するだけではなく、鼻咽頭の粘膜面に分泌型抗体であるIgAを作るため、より実際の感染に近い形で免疫が獲得されます。
3. 株が違っても効果が期待できる
生きたウイルスで免疫を作るため、流行しているインフルエンザと株が違っても発症を軽症化させる作用があるという大きなメリットがあります。
4. 接種回数が減る
従来の注射のワクチンでは、13才未満は2回接種が原則ですが、フルミストは1回で済むため、医療機関を訪れる回数も減らせます。
フルミストの効果と安全性
予防効果について
2016/17シーズンに2歳〜19歳未満の健康小児を対象として、LAIV (595例) 又はプラセボ (290例) を1回接種した無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験では、全ての株によるインフルエンザ疾患に対するLAIVの有効性は28.8%であり、日本人小児でのインフルエンザ罹患予防効果が示されたという研究結果があります。
特に2~7歳で予防効果が高いと言われているため、小さなお子さんを持つ親御さんには特に注目されています。
副作用について
フルミストの主な副作用は以下の通りです:
| 副作用 | 発症率 |
|---|---|
| 鼻水・鼻づまり | 約50% |
| 軽い咳 | 軽度 |
| 微熱 | 約10% |
| 軽い風邪様症状 | 接種後1週間以内 |
フルミストは鼻腔に噴霧するため、接種後に軽い風邪のような症状(鼻水、くしゃみ、咳など)が50%の方で見られますが、これは生ワクチンの特性上、自然な免疫反応によるものです。
フルミストの費用と入手方法
費用について
フルミストは自費診療となり、医療機関によって価格が異なります:
| 医療機関 | 価格(税込) |
|---|---|
| 一般的な価格 | 8,000円~9,900円 |
| A医療機関 | 8,500円 |
| B医療機関 | 9,000円 |
| C医療機関 | 9,900円 |
フルミストは令和7年より多くの自治体で助成対象のワクチンに追加されたため、お住まいの自治体によっては補助が受けられる可能性があります。
入手方法と制約
フルミストを接種する際には、いくつかの制約があります:
接種できない方:
– 2歳未満、19歳以上の方
– 妊娠中の方
– 免疫不全のある方
– 重度の喘息がある方
– ゼラチンアレルギーのある方
入荷するフルミストは本数が限られており、在庫管理を厳密におこなうために電話やインターネットでの予約は行っていない医療機関も多く、事前の確認が重要です。
SNSや専門機関での評価
医療従事者や実際の利用者からは、以下のような声が上がっています:
日本小児科学会は「経鼻弱毒生インフルエンザワクチンの使用に関する考え方」の中で、2〜19歳未満に対しては、不活化インフルエンザHAワクチンと経鼻弱毒生インフルエンザワクチンを同等に推奨している
引用:https://www.carenet.com/news/general/carenet/59417
当院が11年前から個人輸入で行っていた鼻噴霧型インフルエンザ生ワクチン(フルミスト)がついに、やっと、日本で認可れ、今年の冬からどのクリニックでも使えるようになりました
引用:https://ikomaiin.com/2023/03/01/flumist-approval/
アメリカのCDC(疾病予防管理センター)は、2016年に一時期フルミストの推奨を外しましたが、その理由はワクチンの保管温度や管理の問題によるもので、ワクチン自体の効果が問題だったわけではありません
引用:https://family.omoiyari-clinic.or.jp/flumisutoinflu/
フルミストの限界と他の選択肢の重要性
フルミストは画期的な予防薬ですが、いくつかの限界もあります:
1. 年齢制限がある(2-18歳のみ)
2. 在庫が限られている
3. 接種できない人が多い
4. 効果に個人差がある
特に、流行するインフルエンザウイルスの種類によって、その優位性は変化することがあるため、確実な予防を求める方には追加の対策が必要になる場合もあります。
結局、確実なインフルエンザ予防にはどうすべき?
フルミストは素晴らしい選択肢ですが、受験や重要な仕事を控えている方にとって、年齢制限や在庫の問題は大きな障壁となります。
そこでおすすめなのが、インフルエンザ予防薬のオンライン診療です。
インフルエンザ予防薬の特徴
年齢制限なし: 10歳以上であれば誰でも処方可能
即効性: 服用開始から効果を発揮
確実性: 約80%の感染予防効果
便利性: オンライン診療で自宅に配送
処方可能な予防薬
| 薬剤名 | 服用方法 | 効果 | 費用 |
|---|---|---|---|
| オセルタミビル (タミフルジェネリック) | 1日1回×10日間 | 感染率約80%低下 | 7,800円 |
| イナビル (先発医薬品) | 1回吸入のみ | 感染率約77%低下 | 9,900円 |
オンライン診療のメリット
– 診察料0円(薬代のみの負担)
– 24時間WEB予約受付
– 最短翌日お届け
– 家族分もまとめて処方可能
– 年齢制限が少ない
まとめ:最適な予防方法を選択しよう
フルミストは注射の痛みがなく、自然な免疫を獲得できる画期的な予防薬ですが、年齢制限や在庫の問題があるのも事実です。
フルミストが適している方:
– 2-18歳の方
– 注射が苦手な方
– 在庫のある医療機関が近くにある方
従来の予防薬が適している方:
– 19歳以上の方
– 確実な予防効果を求める方
– 受験や重要なイベントを控えている方
特に受験生や仕事で絶対に休めない方には、年齢制限がなく確実性の高いインフルエンザ予防薬のオンライン診療がおすすめです。フルミストと併用することで、より強固な予防体制を築くこともできます。
大切なのは、自分の状況に合わせて最適な選択をすること。この情報を参考に、あなたに最適なインフルエンザ対策を見つけてください。

