受験当日が近づくにつれて、お子様のインフルエンザ感染への不安が日に日に高まっていることでしょう。「もしも受験日にインフルエンザになってしまったら、今まで頑張ってきた努力が全て水の泡になってしまうのでは…」そんな心配で夜も眠れない親御さんも多いはずです。
しかし、安心してください。大学受験では、インフルエンザに感染した場合の救済措置がしっかりと整備されています。この記事を読んで正しい情報を把握し、適切な対処法を身に付けておけば、万が一の際にも冷静に対応できます。そして最後には、受験直前でも効果が期待できる「インフルエンザ予防薬」についてもご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
大学受験の日にインフルエンザになったらどうなる?結論はこちら
大学入学共通テストも、各大学の個別試験も、原則、学校保健安全法が定める出席停止期間(インフルエンザの場合は発症(=発熱)した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまで。)は受験不可としているのが現実です。
しかし、完全に諦める必要はありません。以下のような対応が用意されています:
大学入学共通テストの場合
インフルエンザで共通テストを受けられなかった場合、基本的に別室での受験等も不可能で、追試験を受けることになります。
私立大学の個別試験の場合
「振替受験、受験料返還、追試験等の対応は行わない」「後続する入試日程への振替受験の申請を受け付ける」「受験料の返還の申請を受け付ける」「追試験を行う」など、対応は大学によって異なる状況です。
国公立大学の個別試験の場合
国公立大学は追試験、私立大学では別日程の振替受験の対応がとられる傾向があります。
なぜこのような対応になるのか?その理由を詳しく解説
感染症対策としての措置
インフルエンザ、ノロウイルス、新型コロナウイルス等の感染症に罹患し、治癒していない場合は、他の受験者や監督者に感染するおそれがあるため受験できません。これは受験会場での感染拡大を防ぐための重要な措置です。
学校保健安全法による規定
法的根拠として、インフルエンザに感染していた場合、学校保健安全法により、発症後5日、解熱後2日は出席ができなくなる「出席停止期間」が発生します。
追試験の難易度について
追試験は本試験を受けた人が不利にならないように、本試験よりも難易度が高く作られます。これは、追試験が本試験よりも後の日程で行なわれることで、本試験を受験した人よりも有利になるようなことが起こらないようにするためです。
具体的な対応事例と手続きの流れ
大学入学共通テスト追試験申請の手順
| 手順 | 内容 | 期限 |
|---|---|---|
| 1. 電話連絡 | 受験票に記載されている「問合せ大学」に電話連絡 | 試験4日前から試験2日目まで |
| 2. 必要書類持参 | 受験票と医師の診断書を持参し申請 | 申請受付時間内 |
| 3. 許可書交付 | 追試験の受験が許可された場合、許可書が交付 | – |
私立大学の対応例:京都産業大学
学校保健安全法で出席停止が定められている感染症(インフルエンザ・はしか・新型コロナウイルス感染症など)に罹患し、治癒していないことから、入学試験を欠席した者に対して、受験料返還や試験日の振替などの対応を実施しています。
東京大学の方針
一方で、東京大学としては、例年同様、前期日程及び後期日程の両試験の実施を通じて受験機会を確保することとし、追試験については、公平性確保の点で懸念があり、総合的に判断した結果、実施しないことといたしましたという厳格な方針を取る大学もあります。
実際の受験生・保護者の体験談と悩み
Yahoo知恵袋での実際の相談事例
昨年、受験本番10日前に、うちの受験生がインフルエンザに掛かりました…ありとあらゆる予防はしましたが、毎日集団生活をしている以上、なるときはなります
引用:Yahoo!知恵袋
この投稿からは、どんなに予防対策を徹底していても、学校生活を送る以上は感染リスクをゼロにできない現実が伝わってきます。
受験直前の感染への不安
受験生です。インフルエンザにかかってしまいました。昨日の夜、少しだるくて寝たら、今日の朝起きたら、熱が出てました。先程病院で検査されてインフルエンザ陽性と言われました。共通テストが、来週の土日にあります。間に合いますか?
引用:Yahoo!知恵袋
受験直前のインフルエンザ感染への切実な不安が伝わってくる投稿です。このような場合でも、適切な対処をすれば救済措置を受けることが可能です。
受験か感染防止かの葛藤
大学受験について 来週試験なのにインフルエンザになってしまいました この場合試験会場に行っても良いのでしょうか 親に高額払ってもらってるので行かないのも申し訳ないし、治っていない状態で他の受験生に移してしまうのも申し訳ないです
引用:Yahoo!知恵袋
親御さんの経済的負担を思う気持ちと、他の受験生への配慮の間で揺れ動く受験生の心境が切実に表現されています。
専門家からのアドバイス
「受験の日に向けて一歩一歩積み上げてきたことを思うと、受験生のショックは計り知れないものと想像されます。簡単に気持ちを切り替えられることではないと思いますが、3月入試を視野に入れるなど、受験できる可能性もゼロではありません。まずは休養を優先して、できるタイミングで学校の先生や塾の先生と受験計画を練り直しましょう。」
引用:スタディサプリ進路
スタディサプリ講師による的確なアドバイスは、受験生とその家族の心の支えとなります。
体験者からの励ましの声
12月末にインフルエンザにかかり、初めて「このまま死ぬのかな」という思いをした西藤です。受験生の皆さんはなおさら、この時期にインフルエンザになったら不安だし、悔しいし、悲しいですよね
引用:CARPEDIA
実際にインフルエンザを経験した教育関係者からの共感の声は、受験生にとって心強いメッセージです。
受験日のインフルエンザ:冷静な判断と対策が重要
無理な受験は避けるべき理由
体調が悪い状態で試験を受けても、自分の実力を発揮できません。それに無理して体を動かしてケガをしたり、治りが遅くなってしまってはいけませんからね…。周りの受験生にも迷惑が掛かってしまいます。
早期受診の重要性
「ただの風邪かもしれないけどもしかしたらインフルエンザかも?」と疑わしい場合は、早めに病院に行ったほうが良いです。また、もし陽性だった場合、インフルエンザウイルスの増殖を抑える抗インフルエンザ薬は、発症から48時間以内でないと効果がほとんどないと言われています。
| 受診のタイミング | 推奨される行動 | 理由 |
|---|---|---|
| 発症12時間未満 | 様子見 | ウイルス量が少なく偽陰性の可能性 |
| 発症12時間~48時間 | 即座に受診 | 抗ウイルス薬の効果が最大 |
| 発症48時間以降 | 受診(薬の効果は限定的) | 診断書取得と症状緩和のため |
必要な診断書の準備
インフルエンザ等への感染が発覚した際は、医師の診断書(治療期間が明記されたもの)をもらっておくとその後の手続きがスムーズですよ。診断書には以下の情報が必要です:
- 病名(インフルエンザA型・B型など)
- 加療期間(受験日が含まれることが重要)
- 発症日と解熱日の記載
最も確実な対策:インフルエンザ予防薬という選択肢
ここまで様々な救済措置について説明してきましたが、最も重要なのは「そもそもインフルエンザにかからないこと」です。手洗い・うがい・マスク着用といった基本的な予防策に加えて、受験直前でも効果を発揮する「インフルエンザ予防薬」という選択肢があります。
インフルエンザ予防薬の特徴
従来の予防接種は効果が現れるまで2週間程度かかりますが、インフルエンザ予防薬は服用直後から効果を発揮します。受験直前の時期でも間に合う予防策として、多くの受験生とその家族に選ばれています。
| 予防法 | 効果発現時期 | 持続期間 | 感染率低下 |
|---|---|---|---|
| ワクチン接種 | 2-3週間後 | 約5ヶ月 | 約50-60% |
| オセルタミビル(予防薬) | 服用直後 | 最長10日間 | 約80% |
| イナビル(予防薬) | 服用直後 | 最長10日間 | 約77% |
オンライン診療で簡単処方
現在では、24時間WEB予約可能なオンライン診療でインフルエンザ予防薬を処方してもらうことができます。診察料は無料で、薬代のみ7,800円~9,900円という明確な料金体系です。
- オセルタミビル(タミフルジェネリック):7,800円
- イナビル(先発医薬品):9,900円
こんな受験生の家庭におすすめ
- 学習塾での集団生活が避けられない
- 家族がインフルエンザに感染した
- 学校でインフルエンザが流行している
- どうしても受験日を変更できない重要な試験がある
- ワクチンを打ったが、さらに安心したい
家族全員での予防薬服用も可能で、受験生だけでなく、家族からの感染リスクも同時に下げることができます。
安全性について
- タミフル:約78.1%で副作用なし(主な副作用:上腹部痛5.2%、下痢4.5%)
- イナビル:約98.1%で副作用なし(主な副作用:尿中ブドウ糖陽性0.7%)
重篤な副作用の報告は極めて稀で、10歳未満以外の受験生なら安心して服用できます。
まとめ:準備と予防で受験を成功に導こう
大学受験の日にインフルエンザになったとしても、適切な手続きを行えば追試験や振替受験などの救済措置を受けることが可能です。しかし、追試験は本試験より難易度が高く設定される傾向があることも事実です。
最も重要なのは、事前の準備と予防策の徹底です:
- 各大学の感染症対応を事前に確認
- 基本的な感染症対策の徹底
- 早期受診と診断書の準備
- 必要に応じてインフルエンザ予防薬の検討
- 家族全員での健康管理
特に、受験直前でも効果を発揮するインフルエンザ予防薬は、「絶対に受験日を変更できない」という受験生にとって心強い味方となります。オンライン診療なら、忙しい受験期でも自宅にいながら処方を受けることができ、最短翌日にお薬が届くという利便性も魅力です。
受験は一生を左右するといっても過言ではない、一大イベントです。今できることがあれば、本人だけでなく家族一丸となって取り組んでみてはいかがでしょうか。
お子様の夢の実現のために、今からできる最善の準備をしておきましょう。インフルエンザに負けない万全な体制で、受験本番を迎えることが何よりも大切です。
